Dockerfileに出てくる謎のexe、ServiceMonitor

Dockerfile の基本的な書き方

皆様、Windows コンテナで遊んでいますか?

Dockerfile に書く内容は、誤解を恐れず表現すると、だいたい下記のような流れですよね。

  1. ベースイメージ
  2. ミドルウェアのインストール、セットアップの処理
  3. アプリケーションのコピー
  4. アプリケーションの起動を監視するために ENTRYPOINT を記載

これだけ認識していれば、例えば単発実行や無限ループで処理待機するコンソールアプリケーションのコンテナ化なんてのは、(細かいことを無視すれば)すぐにできてしまうと思います。

謎の exe 、ServiceMonitor

しかし、例えば下記の Dockerfile を見てください。

https://github.com/microsoft/dotnet-framework-docker/blob/7d120a3da56ea5279e1b54a8185530af056c7b33/4.8/aspnet/windowsservercore-ltsc2019/Dockerfile

これは IIS で動く Web アプリを動かすときに使える Dockerfile になるんですが、 ENTRYPOINT に ServiceMonitor.exe なるものが指定されています。

「なにこれ」と思いませんでしたか?

私は思いました。

そもそも ENTRYPOINT って何だっけ

ENTRYPOINT は「コンテナが実行するファイルを設定します。」とのことです。

http://docs.docker.jp/v1.11/engine/reference/builder.html#entrypoint

そして、その「実行するファイル」が終了すると共に、コンテナが終了します。

これを IIS で動かすアプリに当てはめるとどうなるでしょうか?

IIS で動かすアプリは exe ファイルでは無いので、それ単体で実行することはできませんよね。IIS の上に載せてあげることで初めて動作します。

ということは、IIS が ENTRYPOINT に記載すべきものとなります。

しかし、 IIS 自体はサービスなので、「コンテナが実行するファイル」とは違う概念になります。

「サービスの起動状態を監視するアプリ」が欲しい

例えば、「コンテナが実行するファイル」が IIS というサービスの起動状態を監視してくれて、そのサービスの状態に従って終了してくれたら良さそうに思いませんか?

そんな役割を担ってくれるのが ServiceMonitor.exe です。

よって、IIS のようなサービスの状態がコンテナの起動状態を左右する場合は、 ServiceMonitor.exe を ENTRYPOINT に指定してあげればコンテナが実現できそうですね。

まとめ

ServiceMonitor.exe のおかげて IIS アプリのコンテナが実現できることが分かりましたでしょうか? 広く公開されている Dockerfile は参考になるので、「これ何やってるんだろう?」を深堀してみると面白いですし、勉強になります。

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